2025年度予算編成に伴い、事業計画を次の通り策定する。
1.基本方針
当協会の事業の柱は2つ。一つ目は、わが国で開発され培われた技能、技術又は知識を開発途上国等への移転を図り、その開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とした『技能実習生受入れの為の監理団体としての事業』である。二つ目は、深刻化する中小・小規模事業者をはじめとした人手不足は、我が国の経済・社会基盤の持続可能性を阻害する可能性が出てきているため、生産性向上や国内人材確保のための取組みを行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受入れていく仕組みとして創設された『特定技能外国人の登録支援機関としての事業』である。
現行のこの二つの制度は目的が相反するものであるが、当協会に於いては、3年若しくは5年の技能実習を修了した者が、自分の意思で次のステップを選択するように指導している。本国への帰国を選択した者の存在は、日本とインドネシア両国の懸け橋としての重要な位置付けをなし、技術移転はもとより、日本企業のインドネシア進出の障壁を低くし、インドネシアへの投資促進の一役を担う存在として活躍する事が期待される。日本企業のインドネシアへの進出は、現地における雇用の場を創出する事で、インドネシア人の雇用促進に寄与しており、シナジー効果を生んでいる。一方、帰国ではなく特定技能への移行を選択した者は、更なる時間を日本で過ごす事になり、当事者の目的は個人差があるにせよ、受入れ機関である企業には大変喜ばれている。
この二つの相反する制度の矛盾を解消すべく『我が国の人手不足分野における人材育成と人材確保を目的とする育成就労制度』を新設する為の関連法の改正が、2024年6月14日に国会で可決・成立した。改正法は、成立後3年以内に施行されることから、2027年の施行が見込まれる。新制度においては名称が監理団体から監理支援機関に変更となり、許可要件も厳格化され、外部監査人の設置も義務付けられる等の方向性が示されているが、当協会としては新制度の情報収集に努め、会員企業へ発信する事を通して、取り残される企業がなく、新制度へのスムーズな移行に備えていく。
人手不足問題は日本に留まらないグローバルな課題であり、世界規模の労働力の争奪戦が激化すると考えられる。つまり、外国人労働者が働く国を選ぶ時代といえる。日本と産業界、受入れ企業が外国人労働者に選ばれるためには何が求められているのかを常に意識しながら、賃金、職場環境、生活環境、地域社会との共生の取り組みも外国人材が定着する重要なファクターの一部である事を、企業だけではなく地域社会を巻き込んで日本が選ばれる国となる為の活動に努めていくことで、更なる日本・インドネシア両国の親善と経済発展に寄与する。
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